01.夢人日志
現存する距離は2300キロだそうであるが、全長は6000キロというから、
日本の距離の2倍、4年前にボストンからサンフランシスコまで、
車で横断した距離6600㌔とほぼ同じというから、気が遠くなる距離である。
10人が縦隊行列出来て、人馬が3列縦隊出来るように作ったというから凄いの一言である。
八達嶺が観光のスポットになっている所だ。
見晴るかす遥か彼方まで連なるその城砦としての長城は
、とにかく自分の目でその確かさを見てみないと判らない。
私は20年ぶりに来て見たが、まるで違う所に来たように感じるのは、
20年の歳月がここを観光名所にした、変貌さと私自身の感性の変化?にもよるものであり
、はたまた20年の人生経験のなせる業としてのものの見方感じ方の変化によるところが大きいのだろう。
眼に見える部分の。観光して回れる部分の10分の1の距離歩いて、「感じ」てきた。
城砦の石組みの窓の部分を引き抜ける風が颯爽として気持ちが良かった。
秦の始皇帝の時代からだから何千年も前に、この窓を拭きぬけた風のように、
今も吹き抜けていく風を私は感じて愉しんだ。
人類の、人間の力もさることながら、何千年、何万年経っても変化を来たさない自然はもっと偉大だと思った。
月夜の晩に煌煌と照らす月光の光も、太陽の燦々と射す熱さも変らない偉大さがあるのだと思った。
茶店のようなところでガラスコップに注がれた渋いブラックテイー(紅茶)を飲みながら、
万里の長城を歩くのではなく、空気に触れて感じるということをして来た
。一つにはそのような愉しみ方を覚えたのと、
もう一つには体力に合わせた多美の仕方を身につけれるようになったような気もする。
北京北駅から汽車で3時間半、4.5元だから約70円、帰りはバスで1時間、12元、180円。
三輪自転車3元、三輪自動車5元、地下鉄3元、バス2元、タクシー10元。
水が2元から場所によって5元。この不釣合いが中国そのものであり、中国の魅力だと私は思う。
私の今朝の食事代は1元でパン?小麦粉を焼いたもの2枚と水3元で充分に可能だった。
小包頭が10個で3元は多すぎて食べれない。
マクドナルドが20元で300円だから、バランスが可笑しい。
これは外国人(私)の勝手な思い違いなのかも知れない。
(2005年 8月 15日 [月曜日])のブログより