あいと風





「あい と 風」
 優しい風に誘われて
 ひとり訪ねたこの浜辺
 キビの向こうに館が見えて
 誘う風について来た


 出会った人の微笑みは
 優しすぎて涙が落ちる
 
 別れは出愛の始まりと
 分かっていても分からない
 この世に生きる出来事は
 わが身に起きる出来事は
 みんな一つの試練だと
 分かっていても心が泣くの

 青い泪のひと粒が
 きらりと光って「あい」何処

 切ない想いに誘われて
 ひとり訪ねた美世の浜
 フクギ並木の緑の色が
 まぶしいほどに美しく
 出会った人の一言が
 優しすぎて涙が落ちる

 古いブラウス脱ぎ捨てて
 白いTシャツ着てみよう
 無理をしても始まらない
 わたしはわたしのままがいい

 青いムーンのひと光
 冷たく光って「あい」何処
 
 頬なでる風が涙を誘う
 ワルミにあいの風が吹く