「てぃんさぐぬ花」




「てぃんさぐぬ花」
1.
てぃんさぐぬ花や
爪先(ちみさち)に染(す)みてぃ
親(うや)ぬゆし言(ぐとぅ)や
肝(ちむ)にすみり
2.
夜走(ゆるは)らす船(ふに)や
にぬふぁ星(ぶし)目当(みあ)てぃ
我(わ)ん生(な)ちぇる親(うや)や
我(わ)んどぅ目当(みあ)てぃ
3.
天(てぃん)ぬぶり星(ぶし)や
ゆみばゆまりゆい
親(うや)ぬゆし言(ぐとぅ)や
ゆみんならん
4.
言(い)ち足らん事(くとう)や
一人たれいだれい
互(たげ)に補(うじ)なてぃる
年(とうし)や老(ゆ)ゆる
5.
誰(たる)が上(いい)になてぃん
し情(なさき)どぅ頼(たぬ)む
なさきねん浮世(うきゆ)
渡い苦(ぐり)さ

◆ホウセンカの花は爪先に染めなさい。
親の言うことは、心に染めなさい。
天の群星は数えようと思えば数えきれるけど、
親の言うことは、数えられない。
夜、沖に出る舟は北極星が目当て、
私を産んでくれた親は私が目当て。
宝石も磨かなくては錆びてしまう朝晩心を磨いて、
世の中を生きていこう。
誠実な人は後はいつまでも、
思っていることが叶って幸せである。
成せば何事も成ることであるが、
成さぬ故に成らないのだ。