生きろ ~島田叡~
『生きろ』~島田叡~
この地球上にある「天災」は、非力な人間にとって抗しがたいあがらう術のなきこと・・・
しかし、戦争は許せざる憎むべき「人災」だ。第二次世界大戦後、この地上から戦争が消え去ったことはない・・・。
非業・残虐・残酷、許されざる非行、こんなことがあっていいのだろうか?こんなことをしてきたのか?
それは人間の行いではなく、正に戦争による「業」としか言いようがない、
そして、私も、また、同じ人間だと思うことに絶えられなき悶絶を覚える
戦争によって起こしうる、人間の非道さに、強烈な嫌悪感を抱いて苦悶する。
これほど、戦争と平和について考えさせられたことはない。
ウソの平和ボケしている日本人が見るべき映画だ。
この作品は、佐古監督が島田叡の人間像を通じて、
今あるべき「リーダーシップ論」を訴追した映画でもあるが、
私には、戦争も平和も言葉からと考えると『教育』が、如何に大切かがわかる
「教育=命」教育の基は言語であるということを訴えたい。
今の日本のリーダー、今の日本人の言語の乱れを考えると憂国の念を感じる・・・
【あなたは,壕の中で泣く少女を銃殺できますか?】
【あなたは、赤子におしめを詰めて殺せますか?】
将校の仕業です・・・。母親の仕業です・・・。
あなたは、それなら自分が死ぬと断言するかもしれない・・・
いいえ、それはできません。それが『戦争』というものです
それが「人間」なのです。
眼を逸らしてはいけません。
凝視して、真理・真実を見つめるべきです。
2002.3.9 K.N