「海の熊さん物語」


<大人の童話>
2002・6・30
この日は、熊さんはワールドカップの決勝戦をロイヤルシートで
ライオンの王様と一緒に見ることになっていました。
熊さんは「虎キチ」(阪神ファン)で、
野球も大好きですが
サッカーはもっともっと好きでした
若い頃は『サーカー命』で青春を賭けていました。
それはそれは海の熊さんは
その日を楽しみに楽しみに待っていました
その事を1年近く前から聞いて知っていたはずの
牛さんは初めての自分の「お字書き発表会」のことが
頭がいっぱいで忘れていました。
海の熊さんは沖縄の森のはずれ
フクギで知られている美世でペンションをしています
牛さんは6.30に泊りたいとお願いをしました
優しい熊さんウエルカム、上流華夢と歓迎しました
牛さんも大喜びしました
それを聞いた仲間のリスさんやキリンさんは
牛さんにお小言を言いました
「牛さん、その日は私のお家にいらっしゃい」
「熊さんあんなに楽しみにいているのに・・・」
牛さんは森の中の木の葉を集めて
100枚のお手紙を書きました
山羊さんに渡すと食べられてしまいそうなので
牛さんは、それをお猿さんに預けて届けてもらいました
牛さんはどうか僕を許してくださいと
「何とか決勝戦に行って下さい。
そうしないと、熊さんにも森のお友達にも申し訳が
立ちませんと心から謝りました。」
でも、熊さんは王様のお誘いも大事だけれども
友達のお祝いの方が大事だと
王様のお誘いをお断りしました
その夏のある日
ライオンの王様は「私の人生の中でオファーを断ったのは
熊さん、ただ一人です。」と
優しく笑って熊さんに話かけられました。
熊さんと牛さんはこのことを通じて
心の絆を結んで仲良しになり
今でも森の中で明るく楽しく暮らしています。

このお話は実は実話です
ぺんしょんびせざきにこの主人公の熊さんがいます