01.夢人日志
往復書簡×北のカナリアたち
映画は映画、小説は小説でそれぞれに面白い。
昔は、どちらがいいか、よく議論もしてみたのだが
映像の良さ、活字から来る想像するイメージ
どちらも素晴らしいと思う
9月に吉永小百合さんのシネマトークを那覇で拝聴して
11月3日の封切を楽しみにしていたのだが・・・
今日、やっと鑑賞することができた。
原作者、湊かなえさんの心理描写は、ある種独特なものがあって、この手紙のやり取りをどのように映画化しているのか、興味があった。
利尻富士や自然の景色の描写は、流石、映像の素晴らしさそのものだった。
映画も小説も、見る人によって見方、感じ方、受け止め方が違う、ぼくの場合、吉永さゆりさんが、先生の役だったので、その想いが良く捉えられたように思う。封切を鑑賞してきた友達が、興奮して長いメールを送ってきた。
彼は元、プロの歌手。故に歌を忘れたカナリアの想いが強く、しゃくり上げて泣いたという。唄者の立場から見たら、何となく頷けるようなものを感じる。
原作者の人間を凝視したというか、ある面で斜に構えて捉えた人間性も凄い、作者はかなり頭がいい様に思える。
＜あらすじ＞
北海道の最北端の離島で小学校教師を務める川島はるは6人の教え子に歌の才能を見出し、合唱を指導する事によって交流を深めていった。
しかし、ある夏の日、はるが生徒たちと行ったバーベキューで悲しい事故が起き、はるは夫の行夫を失い、子供たちは心に深い傷を負ってしまう。はるは6人の教え子を残し、後ろ髪を引かれる思いで島を去った。
20年後、東京で働くはるのもとに思わぬ知らせが飛び込んで来る。6人の教え子のうちの1人・鈴木信人がある事件を起こしたというのだ。
はるはその真偽を確かめるべく、そして空白の20年間の思いを6人に伝えるため、島に再び足を踏み入れる事を決意する。
